新しき年の初めの初春の

新しき年の初めの初春の 今日降る雪のいやしけ吉事 
大伴家持が、新年に積もる初雪のように、今年も良いことが絶えることなくあるといいなぁと詠んでから1240~50年経ちました。
まぁ実際は当時は和暦だったので、新年はもう39日ほど先のことですが。
 中には退屈な、性と愛を取り違えた相聞歌だったり、挽歌の形を借りて天皇家への忖度や斟酌が過ぎる歌があったりもする万葉集ですが、4500首あまりの最後まで読んだご褒美のようなこの歌は、嘘偽り・駆け引きのようなものの感じられない良い歌と思います。 
皆様にもこの世のすべての人々にも、吉き事の多かりし一年でありますように。