《グレタ》
グレタといえば我々世代でまず思いだすのは、往年の名女優グレタ・ガルボと思う。
と言う私もマタ・ハリ以外どんな映画に出ていたのか、よく思い出せないが。
あと「ぐれた」というと「ぐれたガキ」などに使われる反抗的な不良少年少女の意味合いか。
これは元々「ハマグリ」を逆に「グリハマ」と言い、ハマグリをひっくり返すと合わさらないことから、社会に不適用な人をさすようになったらしい。
反グレなどという輩もいるが、どうせ社会に楯を突くなら後述の彼女くらいにやればどうかと思う。
まぁ出来ないから半分だけなのだろうが。
さて昨今グレタと言えばグレタ・トゥーンベリだろう。
こちらのグレタさんは、日本ではどうも後者の意味合いを掛けて思う人が多いようだ。
16歳だという。
彼女の主な主張は地球温暖化による環境破壊を食い止めようということであろう。
トランプのような、わざと科学的根拠に目を背けて、目の前の小さな、くだらない利益を優先させる人たちをはじめとして、多くの大人たち(主に男性らしい)の反感を買っている。
なぜか。
これは簡単な話で、要は俺たちを尊敬せよということだ。
この世を作ってきたのは俺たちだ。
その中で生きることができるお前は、大人や祖先、目の上の人を尊敬・尊重するべきなのに、なんだその物言いは!と言っている。
この世はチカラが支配していると思っている。
強い俺たちに、弱いはずの女の、しかも子供が歯向かうとは!
そんなのだから尊敬されないんだということに気が付かずにいる。
お前たちが作った世の中だから、お前たちの責任で悪いところを直してくれと言われているのに。
小泉坊、失礼、小泉某が「大人を糾弾していては未来はない」と言ったらしいが、残念ながら彼女の視点はもっと上で、糾弾してもしなくても、このままなら未来はないと思って行動している。
もちろん多くの大人の活動家は彼女を広告塔に仕立て、自らの主張に利用したいし、実際しているだろう。
そんなこと彼女は百も承知だ。
この世が良くなるなら彼女にとっては他はどうでもよいことだろう。
16歳の頃の自分を思い出してみたい。
その頃の思考は、拙いながらも今よりはずっとシャープだったはずだ。
あの頃のまっすぐな気持ちを捻じ曲げたのは大人たちだったか、それとも自分だったか、今一度思い直す糧になると思うがどうだろうか。
長生きだけが取り柄の大人より、未来が多いはずの彼女たちに掛けてみるのも一興かもしれない。
最後にガルボの名言をひとつ。
『生きがいさえ分かっていれば、人生は素晴らしいものになるでしょう。』
Merry Christmas & God bless you.