《小山田圭吾・小林賢太郎》

彼らの共通点は苗字に『小』が付いていて名前のイニシャルが『K』だが、そんなことが問題になってるわけではない。

 

オリンピックの開会式にまつわる仕事をしていた彼らが相次いで糾弾され解任された。

理由は現在52歳の前者が障がい者へのいじめ暴行を高校生くらいまでしていたのを256歳の頃に無反省に吐露していたこと。

後者は現在48歳でこれもまた25歳の頃、ホロコーストを揶揄したコントを作り演じていたことのようだ。

 

やったことはもちろん悪い。

解任されて当然だ。

そもそもオリンピックのような祭典に参加すべきでないし、心からの反省も必要だ。

 

しかし敢えて言う。

衆人環視の昨今、異能の人たちは標的にされ、叩かれ、引きずり降ろされる格好の的になっている。

 

敢えて言う。

人の歴史で徳が高く高潔な聖人君子が何を為したであろうか。

裏のない政治家・経営者がどれほどいるという。

芸術もまたネガティブな心の裏返しなのだ。

 

そのどちらも持ち合わせていない小市民のつまらん、しかし強烈なしっぺ返しが今、この世界ではびこっている。

自粛警察しかり文春・新潮しかり。

 

Kさん二人のこれまでの作品を知っている人がどれほどいるだろう。

彼らの凡人と異なる、正に異次元の才能をここに葬ることに意義はあるか。

マスコミもそんなことは重々承知の上、彼らの関わっている番組等を中止するだろう。

保身しなければならないから。

 

敢えて言う。

あなた方の不倫や我々の犯罪的行為・差別心、無知などが問題とされないのは、あなた方や我々に能が無いからだけなのだ。

 

猛省すべきはチクリ屋も同じ。

鏡を見て己を知れ。

 

ここで彼らの才能を奪うことこそ許されざる行為だ。

私は静かに再起を待ちたい。

25歳の頃の自分を乗り越えられなかった50歳が、これからどんな仕事をするかが私の興味の的になった。

 

歌え、踊れ、笑え。

 

そして前に進め。

 

世間や自分に負けるな。

 

ボートは後ろ向きに漕げ。