《振り返れば笑顔》

家の子の同級生の林君が転校してきたのは小学4年生の時だった。
小学5年、6年、中1と三年間だけ居て、新しい校舎が出来て神戸に帰って行った。

子供たちはしばらく連絡を取り合っていたがその後どうなったのだろうか。
没交渉になったのなら、それも平常に戻ったと言うことかもしれない。

あれから26年、今では彼らもあの頃の私の年齢だ。

人生は勝手に過ぎてゆく。
災害も勝手にやってきて過ぎゆく。
残された者たちは忘れることなく、それでも腐らず前に進むしかないのだろう。

時には遠くて近いあの頃を振り返りながら。
子供たちの屈託のない笑顔を思い出しながら。