《経済》

この今の禍で人間の世の中だけ大変なことになっている。
恐怖が人を支配しているから、働くこともできず収入の道が途絶え、身動きが取れない人が増えている。
観光業、観光にまつわる運輸業、外食産業、自動車産業等々。
みんな出歩かないものだから洋服屋さん、靴屋さんも売れないだろう。

売れないとどうなるか。
当然収入が減る。
すると買わなくなる、買えなくなる。
血管を流れる血液が滞るとどうなるか。

・・・・死ぬのだ。

なのに株価は上昇している。
お金持ちのお金の行き先が無くなって株を買うからだという。
しかしそれも今の内だけだろう。
業績が悪くなった会社は配当が悪くなる。
お金持ちのお金が増えなくなる。
これはいかんと他の使い道を探す。
でもそう簡単には見つからない。

投機などのバクチをしている輩も同じだろう。
そうなるとお金持ちは大昔から決まったものを買う。
『金』だ。

少しでも安全な所を探して地獄をさまよう餓鬼の群れ。

しかしお金が実は実体のない夢まぼろしなのと同じで、本当はゴールドなんかには何の価値もない。
食べられない、腹もふくれない、錆びないだけが取り柄。
それで幸せになるはずがない。

私たちがいかに危うい砂上の楼閣で生きていたか、分かった人も多いだろう。
まだピンと来ない人も、もうすぐ嫌というほどわかるだろう。

そうなると、どう考えても対策は一つしかない。
お金が無くて生きてゆけなくなった人に、その夢まぼろしのお金を与えて、正味の意味の『生きる糧』に変えてもらうことだ。
昔の自動車のクランク回しにするのだ。
10万円一回限りではどうしようもない。
これからずっと毎月給付するのだ。
巷で議論されている消費税減税なんかではお金が回るはずがない。

それで怠け者が増えると考える人は自分が怠け者だからだ。
人への報酬はお金だけではない。
働くことは生きることなのだから、本来楽しいことなのだ。

幸いなことに数%の人の持つお金と残りの人のお金全部とが同じくらいだという。
そのお金をあまねく人々に施せばいい。
またお金持ちから順々に、相対的に拠出すればなお良い。

経済の語源は、経世済民だとの説もある。
世を経(おさ)め、民を済(すく)うのが経済だという。

貧乏な人はみんな死ねばいいと思うお金持ちは思っていればいい。
因果応報。
諸行無常
いずれ分かる時がくる。

人間は全員で人間なのだ。

これが私の賛同するベーシックインカムの方法のひとつだ。